急性心筋梗塞の症状とその体験記その2
急性心筋梗塞の症状とその体験記その2
胸痛は心筋梗塞の症状を疑え!
夕食後から感じていた胸の一部を刺すような痛みは、時間の経過とともにやわらいでいきました。
急性心筋梗塞になりかけている時の症状であろう胸の痛みが、痛み止めの飲み薬で和らいでいたということになります。
急性心筋梗塞の症状である放散痛については「心筋梗塞の症状とその体験記その1」をご覧ください。
急性心筋梗塞になりかけている時の症状であろう胸の痛みは楽になりましたが、胸の違和感は続いていました。
少しほっとした感じと言い知れぬ不安、気分は揺れ動いていました。
明日の仕事への不安はありましたが、なんとか眠りにつくことができました。
夜中の3時頃、また急性心筋梗塞になりかけている時の症状であろう胸の痛みがやってきました。
そのの胸の痛みで目が覚めました。
この時は、痛み止めの薬は飲まずにモーラステープ(痛みや炎症に対して病院でよく処方されることが多い外用の湿布薬)を胸の痛む所に張ってみました。
これがなぜか劇的に効きました、胸の痛みがすーっと楽になりました。
再び眠りにつくことができました。
急性心筋梗塞になりかけている時の症状であろう胸の痛みが、痛み止めの張り薬で和らいでいたということになります。
朝、目が覚めると強い胸の痛みはないものの軽い胸の痛みと胸の違和感が続いています。
しかし、軽い朝食を食べ、痛み止めの飲み薬を飲みいつものように仕事へと出かけました。
痛み止めの飲み薬の効果か、午前中の管理的な仕事をこなすことができました。
食欲はありませんでしたが、昼食もいつもより少し少ない程度で普通に食べたと記憶しています。
昼食後に痛み止めの飲み薬を服用しました。
午後からの管理的な仕事をいったん終了して、頼まれていた物品を探しに物置スペースへ行きました。
その物品のある場所の前に大きな段ボール箱が2つあり、物品はすぐに取り出すことができません。
少しためらいはありましたが、大きな段ボール箱を1箱づつ自分でどかすことにしました。
2箱の段ボール箱をどかした瞬間に、昨日とは違う強烈な痛みが左腕の付け根あたりにやってきました。
今でもどう表現していいかわからない強烈な痛みでした。
とうとう急性心筋梗塞の症状である放散痛の痛みがやってきたのでした。
しかし、急性心筋梗塞の症状である放散痛以外の症状はありませんでした。
この時のことを思い出すと私は本当に幸運であったと思います。
なにしろ、心筋梗塞の死亡率は、病院に到着する前に心臓が止まってしまう可能性が14%以上です。
また、病院に到着してからの死亡率は7%です。
心筋梗塞になってしまうと死亡率は21%なのですから。
体験したことがない胸痛を体験したら、急性心筋梗塞を疑わなければいけません。
そして、すぐに救急車を呼び病院へ行かなければいけません。
心筋梗塞の死亡率・生存率はこちら。
わからないとはいえ、私は急性心筋梗塞の症状である放散痛の痛みに耐えながら、会議に出席していました。
会議を終えてから、やっとかかりつけの医者へと車を走らせました。
昨日より痛みの程度は強いものの痛みの場所が左腕の付け根あたりでしたのでパニック状態になることはありませんでした。
痛みの場所が違うだけで精神的なものも違ってくるから不思議です。
しかし、なぜかわかりませんが、頭の片隅では心筋梗塞の可能性もゼロじゃないと思ってました。
かかりつけ医は心臓の専門医ではありませんでしたが、念のため心電図の検査をすると言われました。
心電図の検査はすぐに終わりましたが、すぐに再び呼ばれる診察になかなか呼ばれませんでした。
かかりつけ医師から告げられた内容は、心臓の検査ができる大きな病院に今日中にかかってくださいとのことでした。
私は父が脳梗塞でかかったことのある公立病院へ行くこととしました。
看護師としての考察
体験したことがない胸痛を体験して、それが2日間に渡っているのですぐに受診をするべきでした。
心筋梗塞によっては、痛みを覚えない場合もありますし、軽い症状でおさまる場合もあるそうですが、自ら感じる症状の強さと病気の重症度は必ずしも一致しないことがあるそうなので、異常症状があり繰り返していたので、その強弱に関わらず早期に専門病院への相談・受診をするべきでした。
心筋梗塞では亡くなられる方の半数以上が、発症から1時間以内に集中しているそうです。
心室細動と呼ばれる不整脈のために病院に到着する前に亡くなる場合が多いそうです。
心室細動は直ちに電気的除細動(AED)で正常のリズムに戻してやらないと、そのまま死んでしまう最も危険な不整脈です。
私の場合、2日間に渡りその危険にさらされていたわけです。
つづく。