心筋梗塞の危険因子について(RAP食より) その3単身赴任編
目次
血管内にプラークがたまることが心筋梗塞の一番の危険因子です。
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心筋梗塞とは、血管内のプラークにより起こる病気であることが、上の図よりわかっていただけると思います。
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プラークについては、「心筋梗塞は血管内にプラークが蓄積して動脈硬化が生じることにより起こります。」もご参照ください。
2年の単身赴任により血管のプラークが悪化した症例
53歳 男性の症例
単身赴任直前(2010年10月)
- 体重81kg BMI=27.1(肥満体型)
- 食習慣 : 肉と揚げものが好き。野菜や魚も好き。
- LDLコレステロール=121 HDLコレステロール=37 L/H比=3.27(心筋梗塞のリスク↑といわれている) TG=104
- LDLコレステロール、HDLコレステロール、L/H比については、コレステロールの比率のLH比(LDLとHDLの比率)とは?|計算・基準・改善する方法を参照してください。
- 左頸動脈のプラーク=1.2mm 右頸動脈のプラーク=1.0mm
単身赴任2年後(2012年10月)
- 体重69kg(2年前より12kgの減少) BMI=23.1(標準体型へ改善)
- 2011年4月体調不良により2種類の血液サラサラ薬を服用開始。食事の量も減らしたエピソードあり。
- LDLコレステロール=99(2年前より-22) HDLコレステロール=46(2年前より+9) L/H比=2.15(改善 心筋梗塞のリスク↓といわれている) TG=54
- 左頸動脈のプラーク=1.6mm(+0.4mm) 右頸動脈のプラーク=1.2mm(+0.2mm)
この症例の解説
- 単身赴任の2年の間に、LDLコレステロールは減少しているのに、左頸動脈のプラークは、0.4mm増え、動脈硬化が進行したといえる。
- 単身赴任の2年の間に、HDLコレステロール増加し、L/H比は低下し心筋梗塞のリスクは低下しているはずなのに、血管内のプラークは増え心筋梗塞のリスク↑といえる。
- 日本脂質栄養学会はLH比説に対して否定的もご参照ください。
- 血管内のプラークと心筋梗塞の関係については、心筋梗塞の再発を予防する食事RAP食(真島消化器クリニック推奨)をご参照ください。
- 体重は、12kgも減少したがプラークは増加した。
- 体重は減少しても、肉と揚げものが好きといった食事の内容によりプラークは悪化する。
- 心筋梗塞の危険因子であるプラークと体重減少は直接の関係はない。
単身赴任の2年間で頸動脈のプラークが0.4mmも肥厚・・。これは平均的な男性の10~15年分の寿命短縮に相当します(参照3)
- 単身赴任により好きな食べ物ばかりを食べるといった食生活により、心筋梗塞の危険因子であるプラークは悪化します。
- 肉や揚げ物好き、油炒め好き、甘いもの好き、アルコール好きなどにあてはまる単身赴任の方はは、40代~50代前半で心筋梗塞になる可能性が高いと真島先生はいわれています。
- 単身赴任の方は、野菜好きで野菜をたくさん食べたいるから安心、運動しているから安心、タバコ止めたから安心、血圧が薬で安定したから安心、心電図では異常なしだから心臓は安心などと安易に考えないでください。
- 私の体験記、現役看護師の心筋梗塞体験記(再発予防ためのRAP食に出会うまで)を読んでみてください。
- そして、まずRAP食に取り組み始めてください。あなたの大事なご家族のためにも…
- RAP食については、動脈硬化を改善する食事(RAP食)は心筋梗塞(再発)予防法の食事でもあります。をご参照ください。
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